関節リウマチとは
30代~50代の女性に多い関節リウマチ
関節リウマチとは、指、手首、ひじ、肩、ひざ、足首、足の指などの関節に炎症が起こり、関節がはれていたくなる病気です。進行すると、関節が変形したり、正常に機能しなくなってしまうことがあります。
この関節リウマチ、人口の0.4~0.5%、30歳以上の人口の1%にあたる人がこの病気にかかるといわれています。「1%だけ?」と思われるかもしれませんが、現在100万人以上の方がリウマチに悩んでいるというデータもあります。
また、不思議なことに30~50歳代の女性の発症率が高く、特に40歳代がもっとも多いことがわかっています。会社においても家庭においてもまだまだ働き盛りの年代ですので、ご本人も悩まれることが多いようです。
関節リウマチの原因
そんな関節リウマチの原因は、未だにはっきりとわかっていません。ただ、遺伝や感染による病気ではないとされています。
関節リウマチになった患者さんの免疫系(細菌などから体を防御するシステム)に異常があることが多いため、なんらかの原因で免疫の機能に異常が起きているのではないかと考えられています。
関節リウマチの症状
見逃しがちな初期症状
「関節リウマチ=関節の炎症」という認識が多いのですが、初期の頃には関節痛以外の症状、例えばだるさ、食欲不振、体重減少、微熱といったものがみられます。更年期障害と間違えやすく、リウマチが早期発見しにくい要因でもあります。
関節リウマチの特徴的な症状
だんだん、朝起きた時の手足のこわばり、手指関節の炎症が現れてくるのですが、特に症状が起きやすいのは手関節や手の指のつけ根にある中手指節関節や、指先から二番目にある近位指節関節です。
そして、この関節痛は、左右対称性(例:右手が痛い場合は、左手も痛くなる)になって現れることも関節リウマチの特徴的な症状の一つです。
新しい薬(生物学的製剤・JAK阻害剤)により、関節リウマチは痛みや腫れを抑えるだけでなく、そもそもの関節破壊を防ぐ治療へと大きく変化しています。
「まだ仕事に支障がないから」、「家事はできているから」と思わずに、気になる症状があったら、出来る限り早く、リウマチ専門医にご相談ください。